ビジネスの細道

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街のサイクルショップは生き残れるのか?

自転車の電球がつかなくなったので修理のために街のサイクルショップ(自転車屋)に行きました。量販店のようなサイクルショップではなく、街にある個人営業のサイクルショップです。
店長と顔なじみだったので仕事について少し話を聞いてみました。町の小さな個人営業のサイクルショップの生き残り戦略についてまとめてみたいと思います。物を大事にするというマインドが儲けにつながるというのが印象的でした。

 

■販売価格は量販店の方が安い
スーパーやディスカウントストア・ディスカウントショップといった量販店の方が価格は安いということは店長も認めていました。自分の店でも買ってくれるお客様はいるが、販売で儲けを出す気はないということでした。これは、量販店が安すぎて個人商店では儲けを出す価格を設定できないためだそうです。
ヤマハ、ブリヂストン、パナソニックが国内主要自転車メーカーだそうです。これらのメーカーから仕入れるときに大手の量販店よりも個人商店が安く仕入れるというのは難しいというのは理解可能です。

 

■量販店で買っても修理はサイクルショップにくる
量販店で買っても修理に際してはサイクルショップに持ち込むケースがほとんどということでした。確かに、イオン、イトーヨーカドー、ドンキホーテ等で自転車を買ったとしても修理のための技術者はいないので、パンク等の修理の際にはサイクルショップに持ち込むことになりそうです。
販売で量販店に負けてしまっても修理といった技術面でサイクルショップが生き残れるようです。修理の際には、タイヤ交換といったパーツ販売も出来るので、技術料金(工賃)+パーツ売上で稼いでいくというのが町のサイクルショップのビジネスモデルです。

 

■物を大事にすることを顧客に伝える
自転車を購入した量販店で自転車の修理について相談すると、自店で修理の技術がないのと再度販売することで利益をあげるインセンティブがあるため買い替えをすすめます。お客としては僅かな故障のために買い替えというのも躊躇するし、自分で直すというのもハードルが高いためサイクルショップへ持ち込むことになります。
儲け主義のサイクルショップへ修理に持ち込むと、修理をしてくれます。ただ、儲け主義のサイクルショップではなぜ壊れたかという理由までは教えてくれません。再度壊れれば再度持ち込まれるため儲かるからです。その結果、ユーザーとしてはなぜかよくわからないけどよく壊れるという印象を持つことになります。
今回訪問したサイクルショップでは、徹底的に故障した原因をお客へお伝えして乗り方まで指導するそうです。そうすると、当然壊れにくくなるのですがお客が自転車を大事にするようになれば買い替えではなく修理という方向になるので結果、リピート率はあがるという考えのようでした。確かに頻繁に買い替えされてしまうより、愛用の自転車に修理しながら長くのってもらえれば町のサイクルショップにもお金は落ちます。なるほど。

 

P.S.
壊れた際の修理だけではなく、タイヤに空気を入れる、点検をする等なんでもよいので店に寄って欲しいということからサイクルベースと名付ける店も多いそうです。確かにインターネットで検索すると、サイクルベースあさひといった全国展開する店もありました。